「航海」は英語で一つの単語に決まっているわけではありません。
何を表したいかによって、使う英語が変わります。
代表的な表現は、次の2つです。
- navigation:航法、航行、進路を定める技術
- voyage:船による航海、長い船旅
簡単に分けると、航海の「技術」や「航行」を表す場合はnavigation、航海という「旅そのもの」を表す場合はvoyageを使います。
navigationの読み方と意味
navigationの読み方
navigationは、日本語では「ナヴィゲイション」に近い発音です。
発音の目安は、次のとおりです。
- 読み方:ナヴィゲイション
- 最も強く読む部分:ゲイ
- 発音の区切り:nav・i・GA・tion
日本語では「ナビゲーション」と発音することが多いですが、英語のvは「ビ」ではなく「ヴィ」に近い音です。
上の前歯を下唇に軽く当てて、息を出しながら発音すると英語らしい音になります。
navigationの意味
navigationは、船の位置や進路を確認しながら、安全に目的地へ進むための技術や行為を表します。
日本語では、主に次のように訳されます。
- 航海
- 航行
- 航法
- 航海術
- 経路案内
ただし、navigationは船だけに使われる言葉ではありません。
航空機、自動車、GPS、ウェブサイト内の移動などにも使用されます。
そのため、船に関する文脈では「航法」や「航行」と理解すると分かりやすいでしょう。
navigationを使った例文
Navigation is an essential skill for sailors.
航海術は船員にとって不可欠な技能です。
Modern ships use satellite navigation systems.
現代の船舶は衛星航法システムを使用しています。
Accurate positioning is necessary for safe navigation.
安全な航行には正確な位置測定が必要です。
navigationを使った関連表現
navigationには、次のような関連表現があります。
- marine navigation:海上航法
- celestial navigation:天文航法
- coastal navigation:沿岸航法
- electronic navigation:電子航法
- satellite navigation:衛星航法
専門的な文章では、単にnavigationとするだけでなく、どのような航法なのかを示す表現が使われます。
voyageの読み方と意味
voyageの読み方
voyageは、英語では「ヴォイイジ」または「ヴォイジ」に近い発音です。
発音の目安は、次のとおりです。
- 読み方:ヴォイイジ
- 最も強く読む部分:ヴォイ
- 発音の区切り:VOY・age
日本では「ヴォヤージュ」と読まれることがありますが、これはフランス語風の読み方です。
英語のvoyageは、「ヴォヤージュ」ではなく「ヴォイイジ」に近く発音されます。
voyageの意味
voyageは、特に船による長い旅や航海を表す言葉です。
日本語では、主に次のように訳されます。
- 航海
- 船旅
- 長い旅
- 航行
船による旅に使われることが多い言葉ですが、航空機や宇宙船による長い旅に使われる場合もあります。
voyageを使った例文
The ship began its long voyage across the Pacific.
その船は太平洋を横断する長い航海を始めました。
The voyage took three months.
その航海には3か月かかりました。
They returned safely from their voyage.
彼らは航海から無事に帰還しました。
voyageは名詞として使われることが多い
voyageは動詞として「航海する」という意味でも使えます。
ただし、現代英語では名詞として使われることのほうが一般的です。
「航海する」と表現する場合は、sailやnavigateを使うほうが自然なこともあります。
navigationとvoyageの違い
navigationは航法や技術を表す
navigationは、船の進路を決めたり、位置を確認したりしながら航行する技術や行為を表します。
たとえば、「安全な航海には正確な位置確認が必要です」と言う場合はnavigationが適しています。
Accurate positioning is necessary for safe navigation.
安全な航行には正確な位置確認が必要です。
voyageは航海という旅を表す
voyageは、出発地から目的地までの船旅や航海そのものを表します。
たとえば、「その航海には3か月かかりました」と言う場合はvoyageを使います。
The voyage took three months.
その航海には3か月かかりました。
使い分けの一覧
| 英語 | 読み方 | 主な意味 |
|---|---|---|
| navigation | ナヴィゲイション | 航法、航行、進路を定める技術 |
| voyage | ヴォイイジ | 航海、長い船旅 |
| sailing | セイリング | 帆走、船で航行すること |
| seafaring | シーフェアリング | 航海の、船乗りの |
| navigate | ナヴィゲイト | 進路を定めて航行する |
| sail | セイル | 船で航行する、出航する |
sailingの読み方と意味
sailingの読み方
sailingは「セイリング」と読みます。
発音の目安は、次のとおりです。
- 読み方:セイリング
- 最も強く読む部分:セイ
sailingの意味
sailingは、帆を使って船を走らせることや、船で航行することを表します。
もともとは帆船による航行を意味する言葉ですが、現在ではヨットやセーリングスポーツにも広く使われます。
また、文脈によっては航海術や船の出航を意味することもあります。
sailingを使った例文
We went sailing last weekend.
私たちは先週末、ヨットでセーリングをしました。
Sailing conditions are good today.
今日は航行条件が良好です。
The next sailing is scheduled for Friday.
次の船便は金曜日に予定されています。
go sailingはレジャーの意味が強い
go sailingは、一般的な船旅というよりも、ヨットや帆船によるレジャーを表すことが多い表現です。
単に船で移動したことを伝えたい場合は、sail toやtravel by shipなどを使うほうが自然です。
seafaringの読み方と意味
seafaringの読み方
seafaringは「シーフェアリング」と読みます。
発音の目安は、次のとおりです。
- 読み方:シーフェアリング
- 最も強く読む部分:シー
seafaringの意味
seafaringは、「航海の」「船乗りの」「海上生活をする」という意味です。
単独で「航海」と訳すよりも、名詞の前に置いて使われることが多い言葉です。
seafaringを使った例文
Japan has a long seafaring tradition.
日本には長い航海の伝統があります。
They were a seafaring people.
彼らは航海を行う民族でした。
seafaringを使った関連表現
- seafaring nation:海洋国家
- seafaring tradition:航海の伝統
- seafaring people:航海を行う民族
- seafaring life:船乗りとしての生活
航海するを英語で表す方法
navigateの読み方と意味
navigateは「ナヴィゲイト」に近い発音です。
日本語では「ナビゲート」と表記されることもあります。
navigateは、進路を決めたり、位置を確認したりしながら航行することを表します。
The captain navigated the ship through the narrow channel.
船長はその船を狭い水路に沿って航行させました。
She navigated the vessel safely.
彼女はその船を安全に航行させました。
navigateは、単に船を動かすというよりも、進路判断や航法を行う意味が強い言葉です。
sailの読み方と意味
sailは「セイル」と読みます。
船で航行する、出航する、帆走するという意味があります。
The ship sailed across the Atlantic.
その船は大西洋を航海しました。
We will sail tomorrow morning.
私たちは明日の朝に出航します。
sailは帆船だけでなく、エンジンを搭載した船の航行にも使われます。
go on a voyageの意味
go on a voyageは「航海に出る」という意味です。
He went on a voyage around the world.
彼は世界一周の航海に出ました。
ただし、より自然で簡潔に表現する場合は、次のようにも言えます。
He sailed around the world.
彼は船で世界一周しました。
出発することを強調したい場合は、set out on a voyageも使えます。
He set out on a voyage around the world.
彼は世界一周航海に出発しました。
航海士は英語で何という?
deck officer
deck officerは、商船などで働く航海士を表す一般的な英語です。
She works as a deck officer on a cargo ship.
彼女は貨物船の航海士として働いています。
deck officerは、船の航海、当直、安全管理、貨物管理などを担当します。
navigator
navigatorは、航法や進路設定を担当する人を表します。
ただし、日本語の職業名としての「航海士」と完全に一致するわけではありません。
商船で働く航海士という職種を表す場合は、deck officerのほうが適切です。
navigation officer
navigation officerは、「航海を担当する士官」という意味です。
ただし、すべての船で共通する正式な職位名ではありません。
一般的な商船では、次のような職位名が使われます。
- chief officer / chief mate:一等航海士
- second officer / second mate:二等航海士
- third officer / third mate:三等航海士
海技士(航海)との違い
日本の国家資格としての正式な名称は「航海士」ではなく、「海技士(航海)」です。
航海士は職業や職務上の呼称であり、海技士(航海)は船舶職員として乗り組むための資格を指します。
英語で説明する場合は、単にnavigatorと訳すのではなく、日本の資格制度であることを補足したほうが正確です。
航海に関する英語表現
航海術
航海術は、次のように表現できます。
- navigation
- the art of navigation
- navigational skills
He studied the art of navigation.
彼は航海術を学びました。
航海日誌
航海日誌は、一般的に次のように表現します。
- ship’s log
- ship’s logbook
- deck logbook
logbookだけでも記録簿という意味はありますが、必ずしも航海日誌を指すとは限りません。
船の航海記録であることを明確にしたい場合は、ship’s logやship’s logbookが適切です。
The captain recorded the incident in the ship’s log.
船長はその出来事を航海日誌に記録しました。
航海図
航海図はnautical chartと表現します。
読み方は「ノーティカル・チャート」です。
The officer checked the nautical chart.
航海士は航海図を確認しました。
海事分野では、一般的なmapではなくchartが使われます。
航海計画
航海計画は、次のように表現します。
- voyage plan
- passage plan
- voyage planning
- passage planning
The officers reviewed the passage plan before departure.
航海士たちは出航前に航海計画を確認しました。
専門的な航海計画は、出発地点から到着地点までの情報収集、計画、実行、監視を含みます。
処女航海
処女航海はmaiden voyageと表現します。
The ship completed its maiden voyage successfully.
その船は処女航海を無事に終えました。
maiden voyageは、新造船などが初めて行う航海を表します。
世界一周航海
世界一周航海は、次のように表現します。
- voyage around the world
- round-the-world voyage
- circumnavigation of the globe
They completed a circumnavigation of the globe.
彼らは世界一周航海を成し遂げました。
circumnavigationは、世界一周だけでなく、島や大陸などの周囲を一周する場合にも使われます。
航海中を表す英語
during the voyage
during the voyageは、「その航海の間に」という意味です。
The ship encountered a storm during the voyage.
その船は航海中に嵐に遭遇しました。
at sea
at seaは、「海上にいる」「航海に出ている」という意味です。
The vessel has been at sea for two weeks.
その船は2週間にわたって海上にいます。
文脈によっては「2週間航海を続けています」と訳すこともできます。
underway
underwayは、海事分野で使われる専門的な表現です。
船が次の状態ではないことを表します。
- 錨泊していない
- 岸壁などに係留されていない
- 座礁していない
underwayは「航行中」と訳されることがありますが、必ずしも船が前進しているとは限りません。
実際に水面に対して進んでいる状態はmaking wayと表現します。
- underway:係留・錨泊・座礁していない状態
- making way:水面に対して実際に進んでいる状態
- underway but not making way:航行状態にあるが前進していない状態
航海に関する英語を発音するときの注意点
navigationはナビゲーションと完全には同じではない
日本語では「ナビゲーション」と読むのが一般的ですが、英語では「ナヴィゲイション」に近い発音です。
特に注意したいのは、次の2点です。
- vを「ビ」ではなく「ヴィ」に近く発音する
- gaの部分を「ガ」ではなく「ゲイ」と発音する
英語らしく読む場合は、「ナヴィゲイション」を意識するとよいでしょう。
voyageはヴォヤージュではない
voyageは、日本語の商品名や作品名では「ヴォヤージュ」と読まれることがあります。
しかし、英語では「ヴォイイジ」または「ヴォイジ」に近い発音です。
- 英語の発音:ヴォイイジ
- フランス語風の表記:ヴォヤージュ
英会話で使用する場合は、「ヴォイイジ」を意識すると伝わりやすくなります。
まとめ
「航海」を英語で表す場合は、意味に応じて単語を使い分ける必要があります。
航海という旅そのものを表す場合はvoyage、進路を定めて安全に航行する技術や行為を表す場合はnavigationが適切です。
また、「航海する」と言いたい場合は、進路を判断しながら航行するならnavigate、一般的に船で航行するならsailを使います。
主な表現を整理すると、次のようになります。
- navigation:航法、航行、航海術
- voyage:航海、長い船旅
- navigate:進路を定めて航行する
- sail:船で航行する、出航する
- sailing:帆走、セーリング
- seafaring:航海の、船乗りの
- deck officer:航海士
- nautical chart:航海図
- ship’s log:航海日誌
- passage plan:航海計画
「航海」という日本語だけを見て英単語を決めるのではなく、航海の技術を表すのか、旅そのものを表すのかを確認することが大切です。
以上、航海の英語の読み方についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。















