ボートを漕ぐ棒の名前について

ボート,イメージ

ボートを漕ぐ際に使用する「棒」の正式名称はオールです。

ボート競技において、オールはボートを前進させるために欠かせない道具であり、競技や種類に応じて形状や長さ、素材などが異なります。

以下では、オールの名称や構造、特徴について詳しく説明します。

目次

オールの正式名称と分類

ボート競技で使われる「オール」は大きく2種類に分類されます。

  1. スカルオール(Sculling Oar)
    • 特徴:1人の選手が両手に1本ずつ、計2本のオールを操作します。
    • 競技例:シングルスカル、ダブルスカル、クォドルプルスカル
    • 長さ:一般的に約2.9〜3.0メートル
  2. スウィープオール(Sweep Oar)
    • 特徴:1人の選手が両手で1本のオールを持ち、チームで漕ぎ進める競技で使用されます。
    • 競技例:ペア、フォア、エイト
    • 長さ:一般的に約3.6〜3.9メートル

オールの構造と各部分の名称

オールは単純な棒ではなく、いくつかの部位から構成されています。

それぞれの部分が漕ぐ動作において重要な役割を果たします。

  1. ブレード(Blade)
    • オールの先端部分で水を捉える「羽根」のような形をした部分です。
    • 漕ぐ際に水を押してボートを前に進める力を生み出します。
    • 形状:ブレードには「マコン型(伝統的な平たい形)」と「ビッグブレード型(幅広で効率的な形)」の2種類があります。
    • :多くのチームはチームカラーをブレードに塗装しています。
  2. シャフト(Shaft)
    • オールの「柄」の部分で、手で握って操作する中心部分です。
    • 現代の競技用オールでは、軽量かつ丈夫なカーボンファイバー複合素材が主流です。
  3. グリップ(Grip)
    • シャフトの端にある手で握る部分です。
    • 滑りにくいようにゴムや合成素材が使われ、握りやすくするために人間工学に基づいたデザインが採用されています。
  4. スリーブ(Sleeve)
    • シャフトの途中に取り付けられた部分で、オールが**オールロック(オールを固定する装置)**に設置される箇所です。
    • オールの回転や支点の役割を果たします。
  5. コラム(Collar)
    • スリーブ周辺にあり、オールがオールロック内で前後にずれないように固定するストッパーの役割を果たします。

オールの材質と進化

伝統的な木製オール

  • かつては木材(アッシュ材やスプルース材)が主に使用されていました。
  • 耐久性があり美しい外観が特徴ですが、重量があるため疲れやすいという欠点がありました。

現代のカーボンファイバーオール

  • 現在の競技用オールはほとんどがカーボンファイバー複合素材で作られています。
  • 利点
    • 軽量で疲れにくい
    • 高い強度と耐久性
    • より効率的な力の伝達が可能

オールの使い方と技術

ボート競技では、オールの操作が結果を大きく左右します。

使い方のポイントには以下があります。

  1. キャッチ(Catch)
    • ブレードが水に入る瞬間の動作。タイミングが重要で、水をしっかり捉える必要があります。
  2. ドライブ(Drive)
    • ブレードを水中で押し進めるフェーズ。脚の力でオールを後ろに引き、ボートを進めます。
  3. フィニッシュ(Finish)
    • ブレードが水から抜ける動作。スムーズに水を切って抵抗を最小限にします。
  4. リカバリー(Recovery)
    • ブレードを水から出した後、次のキャッチに向けてオールを戻す動作。疲れを軽減するためにリズムよく行います。

まとめ

ボートを漕ぐ「棒」の正式名称はオール(Oar)であり、スカル用とスウィープ用の2種類があります。

オールは、ブレード・シャフト・グリップなどの部位で構成されており、現代では軽量で丈夫なカーボンファイバー製が主流です。

オールは単なる道具ではなく、競技者の力をボートに伝える重要な役割を果たします。

オールの操作技術がボート競技の勝敗を分けるため、正確な使い方と高い技術力が求められます。

ボート競技におけるオールは、選手にとって「相棒」とも言える大切な道具です。

以上、ボートを漕ぐ棒の名前についてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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