クルーズ船の建造費は、船の規模・仕様・搭載設備・内装の豪華さなどによって大きく変動します。
以下に詳しく解説します。
目次
クルーズ船の建造費の目安
- 中規模(乗客2,000~3,000人程度)
約 5億~8億ドル(約750億~1,200億円) - 大型(乗客4,000~6,000人以上)
約 10億~15億ドル(約1,500億~2,200億円) - 世界最大級(ロイヤル・カリビアンのオアシスクラスなど、乗客6,500人以上)
約 15億~20億ドル(約2,200億~3,000億円以上)
現在世界で最も大きな「アイコンクラス(Icon of the Seas)」は、建造費が 20億ドル(約3,000億円)以上 といわれています。
コストを左右する要素
規模と収容人数
- 総トン数(船の大きさを示す単位)が大きくなるほど費用が跳ね上がる。
- 10万総トン以上の大型船は特に高額。
設備とアトラクション
- プール、ウォータースライダー、アイススケートリンク、シアター、カジノなど娯楽施設を搭載するほど費用が増加。
- 最新のクルーズ船は「海上テーマパーク」と呼ばれるほどのエンターテインメント施設を持つため、建造費の大きな要因となる。
内装の豪華さ
- 客室のグレード、スイートルームの豪華さ、レストランの数と質によってコストが大きく変動。
- ラグジュアリー船は同じ大きさでも内装や仕上げが高額になる。
環境対応技術
- LNG(液化天然ガス)推進システムや、排ガス浄化装置(スクラバー)、省エネシステムの導入が必須化しており、これが数百億円規模のコストアップ要因。
造船所と人件費
- 主にフィンランド、ドイツ、フランス、イタリアなどの欧州造船所で建造されることが多い。
- 特注設計・熟練工による内装工事などが建造費を押し上げる。
建造にかかる期間
- 設計~完成まで約3~5年 が一般的。
- 1隻の大型クルーズ船建造には、数千人規模の労働力が関わる。
運用後の追加コスト
建造費以外にも、以下のような維持費用がかかります。
- 年間の運航コスト:約数百億円(燃料費・人件費・寄港料など)
- 大規模改修(約10年に1度):数百億円単位
まとめると、クルーズ船は 「浮かぶ街」を造るのと同じ規模の投資 が必要で、世界最大級の船では 3,000億円以上 が相場になります。
以上、クルーズ船の建造費についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。