フェリーのドミトリー(Dormitory)について詳しく説明します。
ドミトリーとは、一般的に相部屋形式の宿泊施設を指し、フェリーにおいても乗客が比較的安価に利用できる宿泊スペースとして提供されています。
フェリーのドミトリーとは?
フェリーのドミトリーは、長距離フェリーや夜行フェリーなどで提供される相部屋の寝室タイプの客室です。
一般的にはベッドやカプセル型の寝台が設置され、プライベートな空間は限られるものの、個別の寝具やカーテン、仕切りがある場合もあります。
ドミトリーの特徴
料金が安い
ドミトリーは、個室や特等室に比べて料金が圧倒的に安く、フェリーを利用する際のコストを抑えたい人に最適です。
ベッド(寝台)形式
フェリーによって異なりますが、ドミトリーの寝床のタイプには以下のような種類があります。
- 2段ベッドタイプ:上下2段のベッドが並んでいる(寝台列車のようなイメージ)。
- カプセルタイプ:簡易的なカプセルホテルのような個別スペースが確保されている。
- 布団敷きタイプ(雑魚寝スペース):畳やカーペットの上に布団を敷く形式(最近は減少傾向)。
プライバシーは限定的
ドミトリーは相部屋であるため、プライバシーの確保は限られます。
しかし、最近のフェリーでは、以下のような設備が用意されていることが多いです。
- カーテン付きベッド:寝台ごとにカーテンがあり、プライバシーを確保できる。
- ロッカー:貴重品を収納できる専用ロッカーがあることが多い。
- 仕切りありの寝台:完全個室ではないが、簡単なパーテーションで区切られている。
共同利用の設備
ドミトリーを利用する場合、基本的に以下の施設は共同利用となります。
- シャワールーム(無料・有料の違いあり)
- トイレ
- 休憩スペース(ラウンジ・売店・自販機コーナー)
- パブリックスペース(甲板・展望デッキなど)
どのような人におすすめ?
- コストを抑えたい人:個室の客室よりもはるかに安価で利用できる。
- 一人旅やバックパッカー:旅費を節約しながら移動したい人向け。
- 短時間の乗船:例えば、6時間〜12時間程度の夜行フェリーであればドミトリーで十分な場合が多い。
ドミトリーを利用する際の注意点
貴重品管理
相部屋のため、貴重品の管理には注意が必要です。
ロッカーがある場合は利用し、ない場合は肌身離さず持っておくか、盗難防止用のワイヤーロックなどを活用すると安心です。
いびき・物音対策
相部屋なので、いびきをかく人や夜中の出入りが気になることもあります。
耳栓やノイズキャンセリングイヤホンを持参すると快適に過ごせます。
他の乗客への配慮
- 深夜や早朝の移動時には静かにする。
- 携帯電話の通話はラウンジなどで行う。
- 電気をつけっぱなしにしない。
シャワーの利用
フェリーによってはシャワールームが無料の場合と、有料(コインシャワーなど)の場合があります。
混雑を避けるため、早めにシャワーを浴びるとよいでしょう。
フェリーごとのドミトリーの違い
日本国内の代表的なフェリー会社では、それぞれ異なるスタイルのドミトリーが提供されています。
商船三井フェリー(さんふらわあ)
- 寝台カプセル型ドミトリー(ツーリストベッド):カーテン付きの半個室タイプ
- ツーリスト(雑魚寝スペース):カーペット敷きの大部屋スタイル
太平洋フェリー
- B寝台:カーテン付き2段ベッドタイプ
- C寝台:少し広めのスペース、2段ベッド
新日本海フェリー
- ツーリストS:カプセルホテルのようなカーテン付きの寝台
- ツーリストA:2段ベッド型寝台
オレンジフェリー
- カプセル寝台型:ほぼ完全な個室感覚のドミトリー
まとめ
フェリーのドミトリーは、コストを抑えつつ長距離フェリーの移動を快適にする手段として人気です。
特に、最近のフェリーではカプセル型のプライバシーを確保しやすいドミトリーが増えてきています。
料金の安さと快適さを両立したい場合には、カーテン付きの寝台やカプセルタイプを選ぶと良いでしょう。
利用時には、貴重品の管理、騒音対策、シャワーの使用タイミングなどに気をつければ、快適に過ごせます。
フェリー旅行を計画しているなら、目的地や航路に応じて最適なドミトリーを選びましょう。
以上、フェリーのドミトリーについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。