フェリーにバイクを乗せる際には、安全に輸送するために適切な固定が必要です。
船が揺れた際にバイクが倒れたり、他の車両にぶつかったりするのを防ぐため、フェリー会社はしっかりとした固定方法を採用しています。
ここでは、バイクの固定方法や注意点について詳しく説明します。
目次
フェリーにおけるバイクの固定方法
フェリーに乗船した後、船員の指示に従いバイクを停車させ、以下のような方法で固定されます。
サイドスタンドで停車
- 多くのフェリーではサイドスタンドを使用して停車することが推奨されます。
→ センタースタンドよりも安定性があり、固定ベルトを掛けやすいためです。 - サイドスタンドを使用することで、車体が片側に傾き、固定ベルトをしっかりと締めることが可能になります。
固定ベルト(ラッシングベルト)の使用
- フェリーの甲板には、バイクを固定するためのラッシングベルト(荷締めベルト)が用意されています。
- バイクのシート、フレーム、ハンドル、ステップなどの適切な部分にベルトを通して締め付けます。
- 一般的には4点(または3点)固定され、前後左右に引っ張る形でしっかりと固定されます。
固定ポイント(タイダウンフック)
- 甲板にはフック(アイボルト)が設置されており、ベルトを引っ掛けて締めることでバイクを動かないようにします。
タイヤ止め(車輪固定)
- 前輪と後輪の間に車輪止め(ストッパー)を設置し、転がらないようにします。
- 一部のフェリーでは、タイヤの動きを抑えるために輪止め(チョーク)を追加で使うことがあります。
バイク固定時の注意点
フェリー会社や路線によって若干の違いはありますが、一般的な注意点を紹介します。
ギアは1速に入れる
- バイクが揺れた際に転がらないよう、ギアを1速に入れた状態にする。
- オートマチック車の場合はパーキングモード(P)を使用。
バイクカバーは外す
- 風でバイクカバーがバタつき、固定ベルトが緩む可能性があるためカバーは外しておくのが推奨されます。
ハンドルロックはかけない
- ハンドルロックをかけると、固定ベルトでの調整が難しくなるためロックはかけない方がよい。
固定する部位に注意
- 固定ベルトをかける場所はシート、ステップ、ハンドルなど頑丈な部分を選ぶ。
- フェンダーやミラーなど、破損しやすい部位にはベルトをかけない。
バイクの振動を抑える
- 固定が甘いと、航行中の振動でバイクが動き出してしまうことがあります。
- 特にフェリーが荒波を受けるときは、固定が緩んでしまう可能性があるため注意しましょう。
バイクの固定を自分で補強する方法
フェリーの係員がバイクを固定してくれますが、自分でも補強すると安心です。
自前のラッシングベルトを持参
- フェリーに備え付けのベルトだけでなく、自分専用のラッシングベルトを持参することで、より確実に固定できます。
- 特にバイクツーリングで頻繁にフェリーを利用する場合は、専用ベルトを用意すると安心。
フロントフォークにソフトループを使用
- フロントフォーク部分にソフトループ(傷つけ防止の布ベルト)を巻き、その上からラッシングベルトを締めると、車体を傷つけにくくなります。
ハンドルグリップに保護カバー
- ハンドル部分に直接ラッシングベルトをかけると、グリップが傷つく可能性があります。
- ハンドルにタオルやゴムシートを巻いてから固定すると、ダメージを防げます。
フェリー会社ごとのバイク固定ルール
フェリー会社によって細かなルールが異なるため、事前に確認すると安心です。
フェリー会社 | バイク固定の特徴 |
---|---|
太平洋フェリー(名古屋~仙台~苫小牧) | サイドスタンド固定、ラッシングベルト4本 |
阪九フェリー(大阪~北九州) | 車輪止めあり、ハンドル固定 |
オレンジフェリー(大阪~愛媛) | ベルト固定+専用フックあり |
新日本海フェリー(舞鶴~小樽など) | 荷物の積載位置制限あり(最大重量規定あり) |
東京九州フェリー(横須賀~北九州) | タイヤ止め+ベルト固定 |
事前にフェリー会社のHPでバイクの固定方法を確認し、必要なら補助グッズ(ベルト・保護シート)を持参しましょう。
バイクを下船する際のポイント
固定ベルトが外れたら慎重に動かす
- フェリーの航行中にベルトが緩むことがあるため、動かす際にバイクが倒れないように慎重に 。
- 一度バイクを真っ直ぐに起こし、安定していることを確認してから発進する。
他の車両や歩行者に注意
- 下船時は車両が一斉に動くため、他の車や歩行者に十分注意して移動。
船員の指示をしっかり聞く
- フェリーのスタッフが安全確認をしているので、指示に従いながらスムーズに下船しましょう。
まとめ
フェリーでバイクを安全に輸送するためには、適切な固定が欠かせません。
固定方法は サイドスタンド+ラッシングベルト+タイヤ止め が基本ですが、フェリー会社ごとのルールを確認し、必要なら自前の固定グッズを持参すると安心です。
【フェリー乗船時のチェックリスト】
- ギアは1速に入れる
- サイドスタンドで駐車
- バイクカバーは外す
- ハンドルロックはかけない
- ラッシングベルトの固定を確認
- フェリー会社ごとのルールを事前に調べる
これらを守れば、フェリーでのバイク輸送を安全かつスムーズに行えます。
以上、フェリー乗船時のバイクの固定についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。