「舵(かじ)ってどういう意味?」「“舵を取る”ってどんな使い方?」
そんな疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
舵とは、本来船の進む方向を変えるための装置を意味します。
しかし、現代では比喩的に「方向を決める」「導く」といった意味でも使われています。
この記事では、
- 舵の基本的な意味と役割
- 船での舵の仕組みと使い方
- 「舵を取る」「舵を切る」などの言葉の意味
- 日常やビジネスでの比喩的な使い方
をわかりやすく解説します。
舵の意味とは?基本の定義と語源
舵の意味(辞書的な定義)
舵とは、船や航空機の進む方向を変えるための装置のことを指します。
【舵(かじ)】
(舵)船の進行方向を定める装置。板状で、多くは船尾に取り付けられる。
出典:コトバンク
つまり、舵とは「方向を変えるための道具」であり、進路や方向性を決める“操縦装置”の意味を持ちます。
舵の語源
「舵」は古くは「梶」とも書き、もともとは「櫂(かい)」=手で漕ぐ棒を指していました。
のちに、船の後方に取り付けて進行方向を変える装置を意味するようになりました。
船における舵の意味と役割
船の「舵」は、進む方向を決めるための最も重要な装置です。
エンジンが“推進力”を生み出すのに対し、舵は“方向を制御”します。
舵の仕組み
- 船が前進しているとき、水流が舵の両側を通過する
- 舵を左右に傾けると、水流に偏り(圧力差)が生じる
- その力によって船の後方が押され、船首が反対方向に向く
この原理によって、船は右や左に曲がることができます。
つまり、舵は“水流を使って船を回す仕組み”なのです。
「舵を取る」「舵を切る」の意味と使い方
舵という言葉は、船だけでなく比喩的な表現としてもよく使われます。
代表的な言い回しを見てみましょう。
| 表現 | 意味 | 使い方の例 |
|---|---|---|
| 舵を取る | 進む方向を決めて導くこと | 「社長として会社の舵を取る」 |
| 舵を切る | 方針や方向を大きく変えること | 「新しい事業に舵を切る」 |
| 舵を握る | 主導権を持つ、決定権を持つ | 「プロジェクトの舵を握る」 |
これらの表現はすべて、“船の方向を変える舵の動作”を比喩化したものです。
方向性を決める・進路を変えるというニュアンスが共通しています。
日常・ビジネスでの「舵」の比喩的な意味
舵は、現代社会では「方向を決める」「リーダーシップを取る」という意味で使われます。
使用シーンの例
- 政治:「政府が経済政策の舵を切った」
- 経営:「企業のトップが経営の舵を取る」
- 人生:「40代で人生の舵を切る決意をした」
つまり、舵は“自分や組織の進む方向を象徴する言葉”として使われています。
「リーダーシップ」や「決断力」を表すキーワードでもあります。
舵の英語表現と関連語
| 日本語 | 英語 | 意味 |
|---|---|---|
| 舵 | rudder | 船の舵(方向を変える装置) |
| 操舵輪(舵ハンドル) | steering wheel / helm | 舵を動かすハンドル部分 |
| 舵を取る | take the helm | 舵を取る・指揮を執る |
| 舵を切る | change course | 方向を変える・方針転換する |
英語でも「take the helm(舵を取る)」は「組織を率いる」という意味で使われ、日本語と同様に比喩的表現として用いられます。
舵の構造と種類(簡単に)
実際の船の舵には、いくつかのタイプがあります。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 普通舵(アンバランスラダー) | 舵板が軸より後方にあり、操作がやや重い |
| 半バランス舵(セミバランスラダー) | 舵板の一部が前方に出ていて操作が軽い(主流) |
| 全バランス舵(フルバランスラダー) | 操舵力が最も軽いが、過敏になりやすい |
どの舵も共通して、「水の流れを変えることで方向を決める」という基本原理で動いています。
「舵」の意味を広げて考える:人生・仕事の方向を決める象徴
舵は、古来から「方向・指導・決断」の象徴として使われてきました。
たとえば、
- 企業のリーダー → 組織の舵を取る人
- 政治家 → 国の舵を握る人
- あなた自身 → 人生の舵を握る人
舵の意味は、単なる装置にとどまらず、「未来をどう導くか」というメッセージを含んでいます。
まとめ:舵の意味は「方向を変える力」そのもの
ポイントを整理すると、
- 舵とは、船や飛行機の方向を変えるための装置
- 本来の意味は「進路を操る」「方向を制御する」
- 比喩的には「方針を決める」「導く」「方向転換する」などの意味で使われる
- 英語では rudder(舵)や take the helm(舵を取る)と表現される
舵の本質は「方向を決める力」。
人生や仕事でも、自分の舵をしっかり握り、理想の進路を描いていきましょう。
以上、舵の意味についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。










