大型フェリーや大型クルーズ船でも、船酔いをすることはあります。
一般的には、小型船や高速船よりも大型船のほうが揺れを感じにくい傾向があります。
船体が大きく重量もあるため、細かな波の影響を受けにくく、揺れを抑える装置が備わっている船も多いためです。
ただし、「大型船なら絶対に酔わない」というわけではありません。
海が荒れている日や外洋を航行する場合、船が大きくても上下・左右・前後に揺れることがあります。
乗り物酔いしやすい体質の人は、フェリーやクルーズ船でも気分が悪くなる可能性があります。
大型船でも船酔いが起こる理由
船酔いは、目で見ている情報と内耳・身体が感じる揺れの情報にズレが生じることで起こります。
たとえば、船内の客室やレストランにいる場合、目には室内がほぼ止まっているように見えます。
一方で、内耳は船の揺れや傾きを感じ取っています。
この情報の食い違いを脳が処理しきれなくなると、吐き気、冷や汗、めまい、頭痛、だるさなどの症状が現れます。
特に、窓のない船内でスマホを見続けたり、本を読んだりすると、視覚と身体感覚のズレが大きくなり、船酔いしやすくなることがあります。
大型船でも酔いやすくなる条件
大型船に乗っていても、次のような条件が重なると船酔いしやすくなります。
海が荒れているとき
風が強い日、低気圧の影響を受けている日、波やうねりが大きい日は、大型船でも揺れを感じやすくなります。
特に外洋を航行するルートでは、港の近くや内海を走る航路よりも波の影響を受けやすい場合があります。
大型船であっても、海況によっては長時間ゆっくりと揺れ続けることがあります。
船内の場所が揺れやすいとき
船のどこにいるかによっても、感じる揺れは変わります。
一般的には、船首や船尾、上層デッキは揺れを感じやすい傾向があります。
船酔いが心配な場合は、できるだけ船体中央付近を選ぶとよいでしょう。
また、水面から離れた高い場所よりも、比較的低い階層のほうが揺れを感じにくいことがあります。
ただし、船の構造や波の向きによって揺れ方は変わるため、必ずしもすべての船で同じとは限りません。
スマホ・読書・ゲームを続けるとき
船内でスマホを見たり、本を読んだり、ゲームをしたりすると、船酔いしやすくなることがあります。
画面や本を見ていると、目には近くのものが止まっているように見えます。
しかし、身体は船の揺れを感じています。
このズレが強くなることで、吐き気やめまいにつながることがあります。
船酔いが心配な場合は、長時間のスマホ操作や読書を避け、遠くの景色や水平線を見るほうが安心です。
寝不足・飲酒・食べ過ぎがあるとき
寝不足や疲労、飲酒、食べ過ぎも船酔いを悪化させやすい要因です。
出航前日に睡眠不足だった場合や、船に乗る前にお酒を飲み過ぎた場合は、普段より酔いやすくなることがあります。
また、空腹すぎる状態も気分の悪さにつながる場合があるため、無理のない程度に軽く食事をしておくとよいでしょう。
大型船はどのくらい船酔いしにくいのか
大型船は、小型船と比べると揺れを感じにくいことが多いです。
ただし、船酔いのしやすさは船の大きさだけでは決まりません。
実際には、次のような要素が影響します。
- 波の高さやうねりの大きさ
- 風の強さや風向き
- 内海・沿岸・外洋のどこを航行するか
- 船の速度や船の構造
- 船の揺れを抑える装置の有無
- 船内のどこにいるか
- 乗る人の体質や体調
そのため、「大型船だから必ず安心」とは言えません。
たとえば、穏やかな内海を走る小型船では問題なく過ごせても、荒れた外洋を航行する大型フェリーでは酔ってしまうことがあります。
逆に、海が穏やかであれば、大型船ではほとんど揺れを感じずに過ごせることもあります。
船酔いを予防する方法
船酔いが心配な場合は、乗船前から対策しておくことが大切です。
船体中央寄りの場所を選ぶ
座席や客室を選べる場合は、船首や船尾を避け、船体中央付近を選ぶとよいでしょう。
また、上層階よりも比較的低い階層のほうが揺れを感じにくいことがあります。
揺れに弱い人は、予約時に「船酔いしにくい場所を希望している」と伝えるのも一つの方法です。
出航前に睡眠を取る
寝不足や疲労は船酔いを悪化させることがあります。
前日はできるだけ早めに休み、十分な睡眠を取っておくことが大切です。
早朝便に乗る場合も、前日に無理をしないようにしましょう。
飲酒と食べ過ぎを避ける
出航前や乗船中は、飲酒や食べ過ぎを避けるほうが無難です。
空腹すぎる状態も気持ち悪さにつながることがあるため、消化のよいものを軽く食べておくと安心です。
脂っこい食事が苦手な人や、食後に気分が悪くなりやすい人は、いつもより控えめにするのがおすすめです。
スマホや読書を控える
船内では、スマホ、読書、ゲーム、パソコン作業などを長時間続けないようにしましょう。
特に乗船直後や、揺れを感じ始めたときは、画面を見る時間を減らすことが大切です。
遠くの景色や水平線を見ることで、揺れの感覚と視覚情報のズレを小さくしやすくなります。
外気に当たり、遠くを見る
気分が悪くなりそうなときは、可能であればデッキや窓際に移動し、遠くの景色や水平線を見るとよいでしょう。
外気を吸いながら、目線を近くのスマホや本ではなく遠くに向けることで、症状が和らぐことがあります。
ただし、天候が悪い場合やデッキへの移動が危険な場合は、無理に外へ出る必要はありません。
酔い止めを事前に準備する
船酔いしやすい人は、乗船前に酔い止めを用意しておくと安心です。
酔い止めは、気分が悪くなってから飲むよりも、揺れ始める前や乗船前に服用したほうが効果を得やすいとされています。
製品ごとに服用するタイミングや年齢制限、注意事項が異なるため、必ずパッケージの説明を確認してください。
眠気が出るタイプもあるため、服用後に車を運転する予定がある場合や、仕事をする必要がある場合は注意が必要です。
船酔いになってしまったときの対処法
すでに気分が悪くなってしまった場合は、無理をせず早めに休むことが大切です。
頭をあまり動かさずに休む
船酔いの症状が出た場合は、できるだけ頭を動かさず、背もたれに寄りかかるか、横になって休みましょう。
移動すると気分が悪化する場合は、無理にデッキへ行く必要はありません。
安全な場所で姿勢を安定させ、目を閉じて休むのも有効です。
水平線や遠くの景色を見る
移動できる状態であれば、窓際やデッキなどで水平線を見ると楽になることがあります。
遠くの景色を見ることで、目が感じる情報と身体が感じる揺れのズレが小さくなりやすいためです。
ただし、寒さや強風で体調を崩しそうな場合は、無理をしないようにしましょう。
水分を少しずつ取る
吐き気があるときは、一度に大量の水分を取るのではなく、少量ずつゆっくり飲むのがおすすめです。
嘔吐が続く場合や、水分が取れない場合は、脱水の心配があります。
船内に医務室がある場合は利用し、乗務員にも相談しましょう。
薬を使うときの注意点
酔い止めにはさまざまな種類があり、眠気、口の渇き、目の乾きなどの副作用が出ることがあります。
また、緑内障、前立腺肥大、排尿に関する症状、心臓や呼吸器の病気がある人、妊娠中・授乳中の人、ほかの薬を服用している人は、自己判断で薬を選ばず、医師や薬剤師に相談することが大切です。
子ども用の酔い止めもありますが、年齢や体重によって使える薬が異なります。
大人用をそのまま使うのではなく、対象年齢や用法・用量を必ず確認しましょう。
まとめ
大型船は小型船よりも揺れを感じにくいことが多いですが、船酔いを完全に防げるわけではありません。
荒れた海を航行する場合や、船首・船尾・上層デッキにいる場合、スマホや読書を続ける場合、寝不足や飲酒がある場合は、大型船でも酔いやすくなります。
船酔いが心配な人は、船体中央寄りの場所を選び、乗船前に十分な睡眠を取り、飲酒や食べ過ぎを避けることが大切です。
乗船中はスマホや読書を控え、遠くの景色や水平線を見るようにしましょう。
また、酔いやすい自覚がある場合は、事前に酔い止めを準備しておくと安心です。
以上、大型船でも船酔いをするのかについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。









