戦艦の操舵室の役割や構造について

戦艦の操舵室とは、艦の進行方向を調整するための操舵装置が置かれた区画、または操舵手が勤務する場所を指します。

ただし、巨大な戦艦の操艦は、操舵手が舵輪を回すだけで完結するものではありません。

艦長や当直士官が進路や速力を判断し、操舵手、航海科、機関部、見張り員、通信員などが連携することで、初めて艦を安全に動かせます。

そのため、戦艦の操艦について理解するには、操舵室だけでなく、艦橋、司令塔、海図室、操舵機室、機関室、通信設備などを一つのシステムとして捉える必要があります。

また、これらの名称や配置、役割は、国、建造年代、艦級、改装内容によって異なります。

すべての戦艦が同じ構造を持っていたわけではありません。

目次

艦橋・操舵室・司令塔の違い

艦橋とは

艦橋は、艦の航海や操艦を指揮する中心的な場所です。

通常航海では、艦長、当直士官、航海長、操舵手、見張り員などが艦橋やその周辺で勤務します。

艦橋には、羅針儀、舵角指示器、速力計、機関指令装置、艦内電話、伝声管など、操艦に必要な設備が配置されていました。

ただし、艦によっては艦橋の中に操舵位置が置かれる場合もあれば、艦橋に隣接した別の区画に操舵手が配置される場合もあります。

したがって、艦橋と操舵室は必ずしも同じ場所ではありません。

操舵室とは

操舵室は、操舵手が舵輪や操舵レバーを操作する区画です。

英語では、操舵位置を含む区画が「wheelhouse」や「pilothouse」と呼ばれることがあります。

操舵手は、艦長や当直士官などから出された命令に従い、艦の針路を維持したり、左右へ変針したりします。

艦によっては、操舵装置が艦橋内に置かれず、視界のない区画に設けられていることもありました。

その場合、操舵手はコンパスや舵角指示器を確認しながら、電話や伝声管で受けた命令に従って操作します。

司令塔とは

司令塔は、敵弾から指揮官や操艦要員を守るため、厚い装甲で囲まれた指揮区画です。

英語では「conning tower」と呼ばれます。

通常の艦橋が視界や作業性を重視しているのに対し、司令塔は防御力を優先して設計されています。

そのため、内部は狭く、外を見るための開口部も細い視察孔に限られる場合がありました。

司令塔には、羅針儀、通信装置、機関指令装置、舵角指示器などが配置されることがあり、艦によっては操舵設備も設けられていました。

ただし、すべての戦艦で司令塔内に舵輪が置かれていたわけではありません。

また、司令塔は戦闘時の使用を想定していましたが、実際の戦闘で必ず使用されたわけでもありません。

視界の悪さや内部の狭さを嫌い、艦長が通常艦橋や露天艦橋から指揮を執る場合もありました。

戦艦の操舵室の主な役割

指定された針路を維持する

操舵室の基本的な役割は、命令された方向へ艦首を向け、その針路を維持することです。

操舵手は、ジャイロコンパスや磁気コンパスを確認しながら、舵輪や操舵レバーを操作します。

例えば、「針路90度」という命令が出た場合、操舵手は艦首が方位90度を向くように舵を調整します。

艦首が指定された方位へ近づいたら舵を中央へ戻し、行き過ぎないように細かな修正を行います。

戦艦は排水量が大きく、船体の慣性も非常に大きいため、舵を戻してもすぐに旋回が止まるわけではありません。

操舵手には、艦の反応を予測しながら早めに舵を戻す技量が求められました。

舵角命令に従って旋回する

操舵命令には、針路を指定する命令と、舵角を指定する命令があります。

「針路90度」は、艦首を特定の方位へ向ける針路命令です。

一方、「右舵10度」は、舵を右へ10度取る舵角命令です。

舵角命令を受けた場合、操舵手は舵角指示器を確認し、実際の舵が命令された角度になるように操作します。

その後、艦の向きや状況に応じて、舵を中央へ戻す命令や新しい舵角命令が出されます。

艦隊内の位置を保つ

戦艦は単独で行動するだけでなく、巡洋艦、駆逐艦、空母などと艦隊を組むことが一般的でした。

艦隊行動では、他艦との距離や位置関係を一定に保つ必要があります。

わずかな針路や速力のずれでも、長時間航行すると艦隊内の配置が大きく乱れます。

そのため、操舵手は艦橋からの指示に従い、細かな進路修正を繰り返しました。

夜間や濃霧、悪天候時には他艦との衝突を避けるため、より慎重な操艦が必要です。

出入港や狭い水道を航行する

戦艦は船体が長く、喫水も深いため、小型艦のような小回りが利きません。

港内や狭い水道では、防波堤、浅瀬、岸壁、他船などとの距離が近く、外洋以上に慎重な操艦が求められます。

出入港時には、艦長や航海長が艦橋や露天艦橋から周囲を直接確認し、細かな舵角や速力を指示します。

必要に応じてタグボート、錨、係留索なども使用し、巨大な船体を安全に移動させました。

戦闘時に回避運動を行う

戦闘中には、魚雷、敵弾、航空攻撃、機雷、衝突などを避けるため、急速な進路変更が必要になることがあります。

その場合、艦橋や指揮所から大きな舵角が命じられます。

ただし、大型戦艦は舵を取ってから旋回を始めるまでに時間がかかり、旋回半径も大きくなります。

敵の攻撃を発見してから舵を取っても、回避が間に合わないこともありました。

そのため、見張りや護衛艦、航空機、レーダーなどから得た情報をもとに、早い段階で回避方向を判断することが重要でした。

戦艦の操艦に関係する主要区画

航海艦橋

航海艦橋は、通常航海における操艦と指揮の中心です。

前方や左右の海面を確認できるように、上部構造物の比較的高い位置に設けられることが一般的でした。

艦橋の左右には、外側へ張り出したウイング部分が設けられることがあります。

これは、接岸時や艦隊運動時に船体側面や岸壁との距離を直接確認するためです。

航海艦橋には、羅針儀、舵角指示器、機関指令装置、回転数指示器、速力計、通信設備などが配置されました。

ただし、装備の種類や配置は、艦級や時代によって異なります。

露天艦橋

露天艦橋は、屋根や窓に囲まれていない開放式の指揮位置です。

周囲を直接見渡せるため、入港、接岸、艦隊運動、狭い海域の通過などで有利でした。

窓ガラス越しでは分かりにくい風向、波の状態、岸壁との距離などを把握しやすいことが利点です。

一方で、風雨、海水、寒さ、爆風、破片などの影響を直接受けます。

戦闘時には危険な場所ですが、視界を重視して露天艦橋から指揮を執った艦長もいました。

海図室

海図室は、海図を使用して艦の現在位置や予定航路を確認する区画です。

通常は艦橋に近い位置に設けられます。

航海士は、海図、羅針儀、天体観測、陸上目標、灯台、測深結果などを利用して艦位を求めました。

時代が進むと、レーダーや電波航法装置から得た情報も航海に利用されるようになります。

海図室で算出された現在位置や変針地点は、艦橋の当直士官や航海長へ伝えられました。

操舵機室

操舵機室は、艦尾付近に設けられ、舵を実際に動かす大型の機械が置かれた区画です。

艦橋や操舵室の舵輪は、巨大な舵を人力で直接動かしているわけではありません。

舵輪や操舵レバーから出された指令が、機械式、電気式、油圧式などの制御系統を通して操舵機へ伝えられます。

操舵機は油圧装置などを利用して大きな力を発生させ、舵軸を回転させます。

水中の舵板が左右へ動くことで、水流の方向が変わり、艦尾に横向きの力が加わって艦が旋回します。

操舵室に置かれる主な設備

舵輪や操舵レバー

舵輪や操舵レバーは、操舵手が舵の方向や角度を指示するための装置です。

大型戦艦であっても、一般的な船舶に似た舵輪が使われる場合がありました。

ただし、操舵輪を回す力がそのまま舵へ伝わるのではありません。

舵輪は操舵機へ命令を入力するための制御装置であり、実際に舵を動かす力は操舵機が発生します。

艦や年代によっては、小型のハンドルやレバー式の操舵装置が採用されることもありました。

ジャイロコンパス

ジャイロコンパスは、艦の針路を示す重要な航海計器です。

主装置で得られた方位情報は、艦橋、操舵室、司令塔、砲術指揮所などに設けられたリピーターへ送られます。

これにより、艦内の複数の部署が同じ方位情報を共有できます。

ジャイロコンパスは、磁気コンパスのように船体の磁気による偏差を受けにくいことが特徴です。

ただし、速度、緯度、動揺、機器の調整状態などによって誤差が生じるため、磁気コンパスも予備として併用されました。

舵角指示器

舵角指示器は、実際の舵が中央から左右へ何度動いているかを示す計器です。

舵輪を回しても、装置の故障や損傷によって舵が命令どおりに動いていない可能性があります。

そのため、操舵手は舵輪の位置だけでなく、舵角指示器を確認しながら操舵します。

「右舵15度」という命令であれば、実際の舵角が右15度を示すまで調整します。

機関指令装置

機関指令装置は、艦橋から機関室へ速力や前後進の命令を伝えるための装置です。

英語では「engine order telegraph」と呼ばれます。

艦橋側で「前進」「停止」「後進」などの位置へ指針を動かすと、機関室側の装置にも同じ命令が表示されます。

機関室側が命令を確認して応答操作を行うことで、艦橋は命令が伝わったことを確認できます。

従来型の機関指令装置は、機関を直接操作する装置ではなく、機関室へ命令を伝達するための装置でした。

艦内電話と伝声管

艦橋や操舵室には、各部署と連絡するための艦内電話や伝声管が設置されていました。

艦橋からは、機関室、操舵機室、見張り所、海図室、砲術指揮所などへ命令や情報を伝える必要があります。

伝声管は、管の内部へ直接声を通す単純な通信装置です。

電源が不要なため、停電や戦闘損傷が発生した場合の予備通信手段としても利用されました。

戦艦では、一つの通信系統が破壊されても指揮を続けられるように、複数の通信手段を備えることが重視されました。

レーダー関連設備

第二次世界大戦期以降の戦艦では、レーダーが航海、警戒、射撃指揮などに利用されるようになりました。

レーダーは、夜間、濃霧、雨天などで目視が難しい場合でも、陸地や他艦の方向と距離を把握する助けになります。

ただし、レーダー表示器が必ず操舵手の横に置かれていたわけではありません。

艦橋、レーダー室、戦闘情報を処理する区画、砲術指揮所などに分散して設置され、必要な情報が艦橋へ伝えられることもありました。

操舵に関わる主な乗員

艦長

艦長は、艦の行動に最終的な責任を負う指揮官です。

戦闘、出入港、狭い水道の通過、悪天候、緊急事態などでは、艦長が艦橋で直接指揮を執ることがあります。

ただし、艦長自身が舵輪を操作することが通常だったわけではありません。

艦長は進路や速力、回避行動などを判断し、操舵手や機関部へ命令を出します。

当直士官

通常航海中は、当直士官が艦橋で航海当直を指揮します。

当直士官は、艦長の命令や航海計画に基づき、針路、速力、見張り、他艦との位置関係などを管理します。

危険な状況や重要な判断が必要になった場合には、艦長や航海長を呼び出します。

航海長と航海士

航海長は、航海計画、海図管理、艦位測定、安全航路の選定などを担当します。

航海士や航海科員は、海図上で艦の現在位置を求め、浅瀬、暗礁、機雷原、変針地点などを確認します。

その情報をもとに、艦長や当直士官へ適切な針路を助言します。

操舵手

操舵手は、命令に従って舵輪や操舵レバーを操作する乗員です。

英語では「helmsman」と呼ばれます。

操舵手には、命令を正確に聞き取り、復唱し、迅速に操作する能力が求められます。

聞き間違いや操作の遅れは、大きな進路逸脱、衝突、座礁につながる可能性があります。

そのため、操舵命令には定められた表現が使われ、操舵手は受けた命令を復唱して確認します。

操舵機員

操舵機員は、艦尾の操舵機室で操舵装置を監視する乗員です。

通常は艦橋や操舵室から送られた指令によって操舵機が作動します。

しかし、遠隔操舵装置や通信設備が故障した場合には、操舵機室や後部操舵所で局部操作に切り替えることがあります。

操舵命令が実行される流れ

進路変更を決定する

まず、艦長や当直士官が、周囲の状況、航海計画、艦隊行動、戦闘状況などをもとに進路変更を決定します。

必要に応じて、航海長や見張り員、戦闘指揮を担当する部署からの情報も考慮されます。

操舵手へ命令を伝える

次に、「右舵10度」「左舵一杯」「針路270度」などの命令が操舵手へ伝えられます。

操舵手は命令を復唱し、内容に聞き間違いがないことを確認します。

舵を操作する

操舵手は、舵輪や操舵レバーを操作します。

その指令が制御系統を通して操舵機へ送られ、艦尾の舵が左右へ動きます。

操舵手は舵角指示器を確認し、実際の舵角が命令どおりになっているかを監視します。

艦首の向きを確認する

艦が旋回を始めたら、操舵手はコンパスを見ながら艦首の向きを確認します。

指定された針路へ近づいた段階で、舵を中央へ戻す命令や、反対舷へ小さく舵を取る命令が出されます。

これは、艦の慣性による行き過ぎを抑えるためです。

指定針路を維持する

艦首が命令された針路へ安定したら、操舵手はその状態を報告します。

その後も風、波、潮流、船体運動などの影響を受けるため、細かな舵操作を続けて針路を維持します。

通常航海時と戦闘時の違い

通常航海時の操艦

通常航海では、周囲を見渡しやすく、作業空間も広い航海艦橋が主な指揮位置となります。

操舵手、当直士官、見張り員、通信員などが配置され、航海計画に従って艦を進めます。

通常航海では、急激な操作を避け、燃料消費、機関への負担、他艦との位置関係などを考慮しながら安定した航行を行います。

戦闘時の操艦

戦闘時には、敵弾、魚雷、航空攻撃などを回避するため、急速な変針や速力変更が必要になる場合があります。

装甲司令塔は、このような状況で指揮官や操艦要員を守る目的で設計されました。

しかし、司令塔は視界が狭く、周囲の状況を直接把握しにくいため、実戦での使い勝手には問題もありました。

そのため、艦長が通常艦橋や露天艦橋から指揮を続けることもありました。

戦闘時にどの指揮位置を使用するかは、艦の構造、敵の攻撃、損傷状況、指揮官の判断によって異なります。

非常操舵の仕組み

操舵系統を多重化する

戦艦では、砲弾、爆弾、魚雷などによって艦橋、電線、油圧管、操舵機が損傷する可能性があります。

そのため、一つの装置が故障しただけで完全に操舵不能にならないように、予備の操舵位置、通信経路、動力装置などを設けることが重視されました。

ただし、操舵可能な位置の数や予備設備の構造は艦級によって異なります。

操舵機室で局部操作する

艦橋から操舵機への遠隔操作が途絶えた場合、操舵機室や後部操舵所で局部操作に切り替えることがあります。

これは、乗員が人力だけで巨大な舵を動かすという意味ではありません。

操舵機室の乗員が、油圧弁、ポンプ、電動機、局部制御装置などを操作し、操舵機を作動させます。

操舵機室からは前方が見えないため、艦橋や予備指揮所から電話、伝声管、電鈴などで命令を受けます。

通信系統も損傷した場合には、伝令が命令を運ぶこともありました。

推進力の差を利用する

複数の推進軸を持つ艦では、左右の推進力に差をつけることで、限定的な回頭力を得られる場合があります。

例えば、右舷側の推進力を強め、左舷側を弱めると、艦首を左方向へ向ける力が生じます。

ただし、巨大な戦艦を推進器だけで正確に操ることは非常に困難です。

舵が中央で固定されているのか、破損して片側へ曲がっているのかによっても挙動は大きく異なります。

そのため、推進力の差による操艦は、通常の操舵の代わりではなく、あくまで非常時の補助的な手段です。

戦艦特有の操舵の難しさ

船体の慣性が大きい

戦艦は数万トン規模の排水量を持つ巨大な艦艇です。

舵を取ってから艦首が実際に動き始めるまでには時間差があります。

さらに、舵を中央へ戻しても、船体は慣性によって旋回を続けます。

そのため、操舵手や指揮官は、現在の艦の動きだけでなく、数秒後や数十秒後の動きを予測して操作する必要があります。

旋回半径が大きい

戦艦は船体が長く、重量も大きいため、旋回半径が大きくなります。

急に障害物や魚雷を発見しても、小型艦のようにすぐに向きを変えることはできません。

安全に回避するには、早期発見と早期判断が重要です。

速力によって舵の効きが変わる

舵は、水流が当たることで船体を旋回させます。

そのため、一般に速力が高いほど舵にかかる力は大きくなります。

一方、低速時や停止に近い状態では舵の効きが弱くなります。

ただし、高速で大舵角を取ると、船体の傾斜や機関への負担も大きくなります。

操艦では、速力と舵角の組み合わせを考える必要があります。

主砲射撃との調整が必要

戦艦が旋回すると、艦首方位、横傾斜、角速度、目標との位置関係が変化します。

これらの変化は、主砲の射撃計算にも影響します。

第二次世界大戦期の戦艦には、射撃盤、方位盤、ジャイロ、安定装置など、高度な射撃指揮装置が搭載されていました。

そのため、旋回中でも射撃がまったく不可能になるわけではありません。

ただし、急激な旋回や大きな横傾斜は、射撃諸元の変化を増やし、補正を難しくする場合があります。

戦闘損傷の影響が大きい

艦橋や操舵室が無傷でも、艦尾の舵や操舵機が破壊されれば正常な操舵はできません。

反対に、舵と操舵機が無事でも、艦橋からの電線や油圧管、通信設備が切断されれば遠隔操作ができなくなります。

また、浸水によって船体が傾斜したり、片側の推進軸が停止したりすると、艦の操縦特性そのものが変化します。

戦艦の操舵能力は、操舵室だけではなく、艦内全体の損傷状態に左右されます。

戦艦の操舵室を理解する際の注意点

艦級によって構造が異なる

戦艦の操舵設備は、国や艦級によって大きく異なります。

古い戦艦と第二次世界大戦末期の戦艦では、操舵装置、通信設備、レーダー、司令塔の配置などに大きな差があります。

同じ艦でも、改装によって艦橋の形状や装備が変更されることがあります。

そのため、特定の艦の構造をすべての戦艦に当てはめることはできません。

操舵室だけで艦を動かしているわけではない

戦艦の操舵室は重要な区画ですが、操舵室だけで艦の行動を決めているわけではありません。

進路を決める指揮官、艦位を確認する航海科、周囲を監視する見張り員、速力を調整する機関部、命令を伝える通信員など、多数の乗員が連携しています。

操舵室は、指揮官が決めた動きを実際の舵操作へ変換する場所と考えると分かりやすいでしょう。

まとめ

戦艦の操舵室は、舵輪や操舵装置を使って艦の進行方向を調整する重要な区画です。

しかし、巨大な戦艦の操艦は、操舵手一人の作業ではありません。

艦長や当直士官が進路を判断し、航海科が艦位を確認し、操舵手が舵を操作し、操舵機室が実際に舵を動かし、機関部が速力を調整します。

通常航海では、視界と作業性に優れた航海艦橋が操艦の中心となります。

戦闘時には、装甲で防護された司令塔を使用できる艦もありましたが、視界や作業性の問題から、必ずしも司令塔が使われたわけではありません。

また、戦闘損傷に備えて、予備操舵位置、操舵機室での局部操作、複数の通信系統などが設けられました。

戦艦の操舵室は、単なる「船のハンドルがある部屋」ではありません。

航海、機関、通信、見張り、戦闘指揮を結びつけ、数万トンの巨大な艦を安全かつ正確に動かすための、操艦システムの中核を担う場所です。

以上、戦艦の操舵室の役割や構造についてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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