船のブリッジはどこを表すのか

ブリッジ,イメージ
目次

船の「ブリッジ」とは何か

ブリッジ(Bridge)」とは、船を操縦・指揮するための中枢となる場所を指します。

日本語では「船橋(せんきょう)」とも呼ばれます。

かつて大型船では、船体の左右(舷側)に操舵用の小屋(ウィング)を置き、それらをつなぐ「橋(ブリッジ)」状の床(甲板)を設けていたことから、「橋(bridge)」という呼び名が定着しました。

現代の船では、必ずしも「橋」状の形をしていませんが、船の運航を司る司令室であることに変わりはありません。

ブリッジの役割と機能

ブリッジには、以下のような重要な役割と機能が集約されています。

項目内容
操縦舵(かじ)を操作して船を方向転換したり、エンジン出力を指示して速度を制御したりします。
航海管理航海士たちがレーダー、GPS、航海用チャート(海図)を使いながら航路を決定し、常に船の位置と状況を把握します。
見張り船員が常に海上の障害物、他船、気象状況などを監視しています。
通信無線機やAIS(自動船舶識別装置)を使い、港、他船、航空機との通信を行います。
指揮命令船長(Captain)や当直航海士(OOW)が、船員たちに直接指示を出す司令センターの役割を果たします。

つまり、ブリッジは船の「頭脳」であり「操縦席」です。

ブリッジの構成要素(設備)

ブリッジにはたくさんの装置が備わっています。

代表的なものを紹介します。

  • 舵輪(ステアリングホイール)またはジョイスティック操舵装置
     → 船の進行方向を決めます。
  • エンジンコントロールレバー
     → エンジンの回転数・出力を調整します。
  • レーダー装置
     → 周囲の船舶や陸地の状況を把握します。
  • GPS航法装置
     → 現在位置をリアルタイムで把握。
  • 電子海図表示システム(ECDIS)
     → 海図情報をデジタルで表示・航路計画を行う装置。
  • 無線通信機(VHF無線など)
     → 他の船や港湾当局と通信します。
  • コンパス
     → 方向を示す磁気コンパス、ジャイロコンパスなど。
  • 船鐘・警報装置
     → 緊急時の合図や、航行時の合図を行います。
  • 航海用双眼鏡
     → 目視で周囲を監視します。

これらの機器を使いこなしながら、安全な航海を実現しているのです。

ブリッジの場所(船内での位置)

  • 通常、船の最上層部の中央付近に設けられています。
  • 視界の確保が最優先されるため、前方だけでなく左右後方にも十分な見通しが取れる構造になっています。
  • 一部の大型船では、ブリッジの左右に「ウィング(Bridge Wing)」と呼ばれる突き出した部分があり、特に着岸・離岸時にここから操縦することもあります。

ブリッジに誰がいるのか

基本的には以下のような人たちがブリッジで勤務しています。

役職役割
船長(Captain)最終的な判断・指揮を行う責任者。
航海士(Officer of the Watch, OOW)当直勤務で操船・航行監視を行う航海専門職。
操舵手(Helmsman)舵の操作を担当する船員。
見張り員(Lookout)外部の状況を常に監視する船員。

大型客船や軍艦ではさらに多くの役割分担がありますが、商船では最低限この体制で航行しています。

まとめ

  • ブリッジとは、船の操縦・航行管理・指揮を行う中枢施設。
  • 最上層に設置され、見晴らしがよく、機器が集約されている。
  • 船長、航海士、操舵手、見張り員などが常駐し、航行を支えている。

以上、船のブリッジはどこを表すのかについてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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