潜水艦を実際に見られる場所について

目次

潜水艦を実際に見られる場所は日本国内にある

潜水艦は、普段の生活ではなかなか間近で見る機会がない艦艇です。
しかし、日本国内には退役した本物の潜水艦を常設展示している施設や、海上自衛隊の現役潜水艦を見られる可能性がある場所があります。

特に有名なのが、広島県呉市と神奈川県横須賀市です。
どちらも海上自衛隊の潜水艦部隊と関係が深い地域で、潜水艦や護衛艦などを観察できるスポットがあります。

ただし、「潜水艦を見る」といっても、場所によって見学方法は異なります。

退役した潜水艦の内部まで見学できる施設もあれば、現役潜水艦を基地の外から眺める場所、観光船から海上自衛隊の艦艇を見る方法などがあります。

潜水艦を見に行く際には、それぞれの違いを理解しておくと目的に合った場所を選びやすくなります。

海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」

本物の退役潜水艦「あきしお」が展示されている

実物の潜水艦を確実に見たい人に代表的な施設が、広島県呉市にある海上自衛隊呉史料館です。
一般には「てつのくじら館」という愛称で知られています。

最大の特徴は、海上自衛隊で実際に使用されていた潜水艦「あきしお」が陸上に展示されていることです。

「あきしお」は、ゆうしお型潜水艦の7番艦として建造された潜水艦です。
1986年に就役し、2004年に除籍されました。

現在展示されている「あきしお」は、全長約76.2メートル、重さ約2,250トンという非常に大きな艦です。

通常、海上に浮かんでいる潜水艦は船体の大部分が水中に隠れています。
そのため、実際の大きさをイメージしにくいことがあります。

てつのくじら館では船体全体が陸上に展示されているため、潜水艦がどれほど巨大な乗り物なのかを実感しやすいのが特徴です。

「あきしお」の内部にも入れる

てつのくじら館では、潜水艦を外から見るだけではありません。
展示されている「あきしお」の内部の一部を実際に見学できます。

限られた船内空間に機器や居住設備などが高密度に配置されている様子を見ることができ、潜水艦特有の構造を体感できます。

潜水艦は、水中を長期間航行するために必要なさまざまな装置を船体内部に収めなければなりません。
そのため、一般的な船とは異なり、限られたスペースを非常に効率よく利用しています。

写真や映像だけでは分かりにくい船内の雰囲気や通路の幅、設備同士の距離感などを体感できるのは、実物展示ならではの魅力です。

潜水艦だけでなく掃海についても学べる

てつのくじら館は、単なる潜水艦の展示施設ではありません。
海上自衛隊の活動について紹介する史料館です。

館内では主に、潜水艦と掃海をテーマにした展示を見ることができます。

掃海とは、海中に設置された機雷などを発見し、安全に処理する活動です。
海上自衛隊がどのような任務を担当しているのかについて、装備品や資料を通じて理解できます。

潜水艦そのものを見たい人はもちろん、海上自衛隊の活動や艦艇の仕組みに興味がある人にも適した施設です。

開館日を確認してから訪れる

「あきしお」は陸上展示されているため、現役潜水艦のように任務や訓練で出港することはありません。

そのため、開館日に訪れれば実物の潜水艦を見られることが大きなメリットです。

一方で、休館日や臨時休館日などには館内へ入れません。

遠方から訪れる場合には、海上自衛隊呉史料館の公式サイトなどで最新の開館時間や休館日を確認してから出掛けると安心です。

アレイからすこじま

現役の海上自衛隊潜水艦を見られる可能性がある

退役艦ではなく、実際に運用されている潜水艦を見たい場合には、同じ広島県呉市にある「アレイからすこじま」が有名です。

アレイからすこじまは、海上自衛隊呉基地に面した海沿いの公園です。
基地に停泊している潜水艦や護衛艦などを、公園側から眺めることができます。

呉には海上自衛隊の潜水艦部隊が所在しているため、タイミングがよければ複数の潜水艦が係留されている光景を目にすることがあります。

陸上に展示された「あきしお」とは異なり、こちらで見られる可能性があるのは現在運用されている艦です。

潜水艦特有の外観を観察できる

アレイからすこじまから潜水艦を眺めると、潜水艦の特徴的な外観を観察できます。

例えば、船体上部にある「セイル」と呼ばれる構造物や、水面上に現れている船体の形状などを見ることができます。

複数の潜水艦が停泊している場合には、艦によって船体やセイルの形が微妙に異なることもあります。

また、潜水艦と護衛艦が同じエリアに停泊していれば、水上艦と潜水艦の船体形状の違いを比較することもできます。

必ず潜水艦がいるわけではない

アレイからすこじまで注意したいのは、潜水艦を必ず見られるわけではないことです。

現役潜水艦は展示物ではありません。
任務や訓練、整備などの状況によって基地を離れている場合があります。

訪問した日に潜水艦がほとんど停泊していない可能性もあります。

そのため、「必ず実物の潜水艦を見たい」という場合には、常設展示されているてつのくじら館と組み合わせて訪れる方法がおすすめです。

呉湾艦船めぐり

観光船から潜水艦を見ることができる

呉では、陸上からだけでなく船上から潜水艦を見る方法もあります。

代表的なのが「呉湾艦船めぐり」です。

呉港周辺を観光船で巡り、海上自衛隊の艦艇や潜水艦などを海側から眺められるクルーズです。

アレイからすこじまのように岸側から観察する場合とは見る角度が異なるため、港の雰囲気や艦艇の配置なども楽しめます。

潜水艦だけでなく護衛艦なども見られる

呉湾には潜水艦だけでなく、さまざまな海上自衛隊艦艇が停泊しています。

そのため、呉湾艦船めぐりでは、その日の状況によって潜水艦や護衛艦などを観察できます。

潜水艦と護衛艦を同じ場所で見ると、それぞれの船体設計が大きく異なることが分かります。

護衛艦は基本的に水上を航行するための艦艇で、甲板上にさまざまな装備があります。

一方、潜水艦は水中を効率よく航行する必要があるため、外観が比較的滑らかで、水の抵抗を抑えることを意識した形状になっています。

実物同士を比較すると、用途によって艦艇の形が大きく変わることを理解しやすくなります。

見られる艦艇は日によって異なる

呉湾艦船めぐりでも、必ず特定の潜水艦が見られるわけではありません。

現役艦艇の出入港状況は日々変化します。
また、天候などによって観光船が運休する場合もあります。

利用する際には、運航会社や呉市の観光情報などで最新の運航状況を確認しておくことが重要です。

横須賀で潜水艦を見る

横須賀も海上自衛隊潜水艦部隊の主要拠点

東日本で現役潜水艦を見たい場合には、神奈川県横須賀市が代表的な地域です。

海上自衛隊の潜水艦部隊は、主に呉と横須賀を拠点としています。

横須賀には第2潜水隊群などが所在しており、複数の潜水艦が配備されています。

そのため、横須賀港周辺でもタイミングによって現役潜水艦を見ることができます。

ただし、呉の場合と同様に、任務や訓練などによって潜水艦が出港している場合があります。

YOKOSUKA軍港めぐり

横須賀港を船上から見学できる

横須賀で艦艇を見る方法として有名なのが「YOKOSUKA軍港めぐり」です。

横須賀港周辺を約45分かけて巡る観光クルーズで、海上自衛隊や米海軍の艦艇を海上から見学できます。

運航日にどの艦艇が停泊しているかによって内容は変わりますが、海上自衛隊の潜水艦を見ることができる場合があります。

米海軍と海上自衛隊の艦艇を同時に見られる場合もある

横須賀は、海上自衛隊だけでなく米海軍とも関係が深い港です。

そのため、YOKOSUKA軍港めぐりでは海上自衛隊の潜水艦や護衛艦だけでなく、米海軍の艦艇なども見られる場合があります。

さまざまな種類の艦艇を一度に観察できることが、横須賀ならではの魅力です。

潜水艦が見られるかどうかは当日次第

YOKOSUKA軍港めぐりも、潜水艦の常設展示施設ではありません。

運航会社が艦艇の行動予定を管理しているわけではないため、乗船日に潜水艦が港にいるとは限りません。

そのため、潜水艦だけを目的に訪れるというより、さまざまな現役艦艇を見られるクルーズとして楽しむのがよいでしょう。

ヴェルニー公園周辺

横須賀港を陸上から眺められる

横須賀では、ヴェルニー公園周辺から港を眺める方法もあります。

ヴェルニー公園は横須賀港に面しており、海上自衛隊の艦艇などを陸上から見ることができます。

停泊位置や艦艇の状況によっては、潜水艦が見えることもあります。

ただし、潜水艦を見ることだけが目的であれば、港内を広い範囲で巡るYOKOSUKA軍港めぐりのほうが観察できる可能性を広げやすいでしょう。

海上自衛隊の一般公開で潜水艦を見られる場合もある

基地見学やイベントが開催されることがある

海上自衛隊では、基地見学や艦艇一般公開などのイベントが開催されることがあります。

普段は一般の人が入ることのできない基地内から、艦艇を間近で見られることがあるのが特徴です。

公開される艦艇はイベントによって異なり、護衛艦や掃海艇などが対象になる場合もあります。

現役潜水艦の内部見学が実施される場合もある

現役潜水艦の内部は、通常の観光施設のように常時公開されているわけではありません。

ただし、過去には海上自衛隊の基地見学などで「潜水艦艦内見学」が実施された例があります。

そのため、タイミングが合えば実際に運用されている潜水艦の内部を見学できる可能性があります。

ただし、こうした見学会では事前応募や抽選、参加条件、本人確認などが設けられることがあります。

誰でも当日に基地へ行けば潜水艦内部を見学できるというものではありません。

現役潜水艦の艦内見学を希望する場合には、海上自衛隊や各地方協力本部などが発表する最新のイベント情報を確認する必要があります。

潜水艦を見るなら呉が特におすすめ

1つの地域で複数の見学方法を楽しめる

潜水艦を見ることを目的に旅行するのであれば、広島県呉市は特におすすめの地域です。

理由は、比較的近いエリアに潜水艦に関する複数の観光スポットが集まっているためです。

てつのくじら館では、退役した実物の潜水艦「あきしお」の外観と内部を見学できます。

アレイからすこじまでは、基地に停泊していれば現役の潜水艦を陸上から見ることができます。

さらに、呉湾艦船めぐりを利用すれば、港内を船で巡りながら潜水艦や護衛艦などを海側から観察できます。

つまり、呉では、

退役潜水艦の内部を見る

現役潜水艦を陸上から見る

潜水艦を船上から見る

という異なる体験を組み合わせることができます。

潜水艦を見る場所を選ぶときのポイント

「見るだけ」なのか「内部まで入りたい」のかを決める

潜水艦の見学場所を選ぶ際には、何を体験したいのかを明確にすると選びやすくなります。

外観を見るだけでよければ、アレイからすこじまや横須賀港周辺などが候補になります。

船上から現役艦艇を見たい場合には、呉湾艦船めぐりやYOKOSUKA軍港めぐりなどがあります。

実物の潜水艦内部を比較的気軽に見学したい場合には、てつのくじら館が代表的です。

現役潜水艦内部まで見たい場合には、海上自衛隊が実施する特別な基地見学やイベントを探す必要があります。

現役艦は必ず見られるわけではない

現役潜水艦を見るスポットでは、訪問日に必ず潜水艦がいるとは限りません。

潜水艦は任務や訓練のために航海する艦艇であり、観光客向けに港へ常時展示されているわけではないためです。

そのため、現役潜水艦を見に行く場合には「見られれば幸運」という程度の余裕を持った計画がおすすめです。

一方、てつのくじら館の「あきしお」は陸上に常設展示されているため、開館日であれば実物を見ることができます。

潜水艦を見る際に注意したいこと

基地内へ勝手に入らない

海上自衛隊の基地は重要な防衛施設です。

一般公開などの特別な機会を除き、一般の人が自由に基地内へ入ることはできません。

潜水艦を見る場合には、公園や観光施設、観光船など、一般に公開されている場所を利用しましょう。

最新の営業時間や運航状況を確認する

博物館の休館日や観光船の運航日は変更される可能性があります。

また、台風や強風などの悪天候によって観光船が運休することもあります。

遠方から訪れる場合には、当日の営業時間や運航状況を公式サイトで確認しておくことが重要です。

艦艇の種類や所属は変更されることがある

海上自衛隊の潜水艦は、就役や除籍、所属変更などによって配置が変わることがあります。

そのため、特定の潜水艦を目的に見学する場合には、古い情報だけを頼りにせず、最新の公式情報を確認する必要があります。

潜水艦を確実に見たい場合はどこがおすすめ?

潜水艦を見る場所は、目的によっておすすめが異なります。

実物の潜水艦を開館日に確実に見たいのであれば、広島県呉市の海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」が代表的です。

現役の海上自衛隊潜水艦を陸上から見たい場合には、呉市のアレイからすこじまが有力な候補になります。

現役艦艇を海上から観察したい場合には、呉湾艦船めぐりやYOKOSUKA軍港めぐりがあります。

現役潜水艦の内部まで見たい場合には、海上自衛隊の基地見学や特別イベントで潜水艦見学が実施される機会を探す必要があります。

まとめ

日本国内には、実物の潜水艦を見られる場所がいくつかあります。

なかでも代表的なのが、広島県呉市にある海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」です。
退役した本物の潜水艦「あきしお」が陸上展示されており、内部の一部にも入ることができます。

現役潜水艦を見たい場合には、呉のアレイからすこじまや呉湾艦船めぐり、神奈川県横須賀市のYOKOSUKA軍港めぐりなどが候補です。

ただし、現役潜水艦は任務や訓練などによって出港するため、訪問日に必ず見られるとは限りません。

潜水艦を目的に観光するのであれば、てつのくじら館、アレイからすこじま、呉湾艦船めぐりを組み合わせて楽しめる広島県呉市は、特に充実した地域といえます。

退役潜水艦の内部、基地に停泊する現役潜水艦、海上から見る艦艇という異なる角度から観察することで、潜水艦の大きさや独特の船体構造をより深く理解できるでしょう。

以上、潜水艦を実際に見られる場所についてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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