船に乗るとき、「ライフジャケット(救命胴衣)を付けなければいけないの?」と疑問に感じたことはありませんか?
実は、日本国内ではライフジャケットの着用は法的に義務化されており、これを怠ると罰則の対象になる場合もあります。
本記事では、法律面と安全面の両方から「ライフジャケット着用の必要性」について詳しく解説します。
ライフジャケット着用は義務
2018年から小型船舶は「着用義務化」
国土交通省は2018年2月1日より、小型船舶の乗船者すべてに対し、ライフジャケット(救命胴衣)の着用を義務化しました。
対象は以下の通りです。
- 操縦者だけでなく、すべての乗船者
- 総トン数20トン未満の小型船舶
- 海上を航行するすべてのケース
義務化の背景とは
海難事故の発生件数は年々減少していますが、死亡事故の多くが「溺死」や「転落による事故」によるもの。
そのうちの約8割はライフジャケットを着用していなかったという調査結果もあります。
このような背景から、ライフジャケットの着用は命を守るための最も基本的な対策として、法律での着用義務化に至りました。
着用が義務となる状況と場所
法律では、以下のような状況で着用が義務づけられています。
状況 | 着用義務 | 備考 |
---|---|---|
海上航行中 | ◎ 義務あり | 港を出て海上に出る場合すべて |
港内や係留中 | △ 努力義務 | 危険な作業中は着用推奨 |
レジャー(釣り・観光) | ◎ 義務あり | 小型船を使うすべての活動が対象 |
※ライフジャケットは、国が認証したタイプ(桜マーク付き)を使用する必要があります。
違反した場合の罰則は
ライフジャケットを着用せずに乗船した場合、操縦者に対して以下のような罰則が科せられます。
- 違反点数2点
- 再教育講習の受講命令
- 悪質な場合は業務停止処分や罰金の対象になることも
乗船者が着用しない場合も、操縦者が責任を問われるという点に注意が必要です。
安全面から見たライフジャケットの重要性
ライフジャケットの最大の役割は、万が一の転落時に命を守ることです。
着用のメリット
- 意識を失っても浮力で水に浮くことができる
- 救助されるまでの時間を稼げる
- 夜間の発見率を高める反射材付きモデルもある
特に釣りや観光でのんびりしているときは、油断から事故につながることも少なくありません。
「まさか」のときに備えることが、最も重要です。
よくある質問(FAQ)
Q. ライフジャケットはどんなタイプでもOKですか?
A. 国土交通省認定の「桜マーク付きライフジャケット」を使用する必要があります。見た目が同じでも認定外のものはNGです。
Q. 大型船(フェリーや観光船)では着用しなくていいの?
A. 商業用の大型船舶では、船内に十分な救命設備があるため、常時の着用義務はありません。ただし緊急時には着用します。
Q. 子どもも着用しないといけない?
A. はい。年齢に関係なくすべての乗船者に着用義務があります。体格に合った子ども用を準備しましょう。
まとめ
船に乗る際は、たとえ短時間でも、必ずライフジャケットを着用しましょう。
それは単なるルールではなく、命を守る最もシンプルで確実な手段です。
もしライフジャケットを持っていない場合は、レンタルや販売所で準備できます。
「自分の命を守ることは、家族や仲間を守ることにもつながる」そんな意識を持って、安全な船旅を楽しみましょう。
以上、船に乗るときはベストを付ける必要があるのかについてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。