FRP(繊維強化プラスチック)ボートの修理費用は、損傷の種類や範囲、修理箇所、使用する材料、依頼する業者などによって大きく異なります。
以下に具体的な修理のケース別に費用の目安を詳しく解説します。
目次
軽度の傷やひび割れの修理
内容
- 表面の小さな傷や浅いひび割れ
- 防水性や構造には影響がないが、美観を損ねる程度の損傷
修理方法
- ひび割れ部分をサンディング
- 樹脂(ゲルコート)で埋める
- 研磨・塗装
費用目安
- DIYの場合: 5,000~15,000円
(必要な材料:ゲルコート、サンディングツール、塗料) - 業者に依頼: 10,000~50,000円
(施工範囲による)
中規模の損傷(穴や深い亀裂)
内容
- 外部からの衝撃で穴が開いた、または深い亀裂が発生
- 防水性や構造に影響がある損傷
修理方法
- ダメージ部分の切除
- ガラス繊維マットを貼り付け
- 樹脂で固めて強度を回復
- 表面を仕上げて塗装
費用目安
- DIYの場合: 15,000~40,000円
(材料費:ガラス繊維、ポリエステル樹脂、硬化剤、塗料) - 業者に依頼: 50,000~200,000円
(損傷の範囲やボートの大きさによる)
大規模な修理(構造的ダメージ)
内容
- 船底の広範囲な破損
- 船体の構造に影響を及ぼす損傷
修理方法
- ダメージ部分の広範囲な切除と補修
- ガラス繊維マットの多層貼り付け
- 強度試験と防水処理
費用目安
- 業者に依頼: 200,000~1,000,000円以上
(修理箇所が広範囲であればコストが上昇)
塗装の剥がれや老化の修理
内容
- ゲルコートや塗装が経年劣化で剥がれたり、色褪せている
修理方法
- 剥がれた塗装の除去
- サンディングで表面を整える
- 再塗装
費用目安
- DIYの場合: 10,000~50,000円
(塗料、サンディングツール、スプレーガンなど) - 業者に依頼: 50,000~300,000円
(塗装範囲と使用塗料の種類による)
プロペラやエンジンルーム周辺の修理
内容
- プロペラ周辺のFRP部分の損傷
- エンジンルームの腐食やひび割れ
修理方法
- プロペラ周辺の構造補強
- 腐食部分の補修と再塗装
費用目安
- 業者に依頼: 100,000~500,000円
(エンジン修理を含む場合はさらに高額)
費用に影響を与える要因
- 損傷の範囲と深刻度
大きな損傷ほどコストが増加します。 - ボートのサイズ
ボートが大きいほど修理面積が広がり、費用が高くなる傾向。 - 修理の緊急性
緊急対応を依頼する場合、割増料金が発生することがあります。 - 地理的な要因
修理業者の所在地や地域の市場価格も影響。 - DIYかプロに依頼するか
DIYは安価ですが、技術力が求められるため慎重に判断を。
修理業者の選び方
- 経験と実績
FRPボートの修理経験が豊富な業者を選ぶ。 - 見積もりの比較
複数の業者から見積もりを取り、内容を比較。 - 保証の有無
修理後の保証がある業者は信頼性が高い。
DIYで対応できる部分もありますが、FRPの修理は技術が必要です。
特に船体の強度や防水性が損なわれる損傷の場合、専門業者に依頼するのがおすすめです。
修理内容に応じて適切な方法を選び、コストと品質のバランスを検討してください。
以上、FRPボートの修理の費用目安についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。