ジェットスキー(水上オートバイ)の「禁止区域」は、全国一律の単純なルールで決まっているわけではありません。
実際には、以下の 複数のルールが重なって成立しています。
- 国の法律(海上交通の基本ルール)
- 都道府県・市町村の条例
- 港湾管理者・漁協・施設管理者の定めるローカルルール
- 海水浴場やイベント期間などの時限的運用
そのため、「ここは絶対禁止」「ここは常にOK」と単純に言い切れる場所は少なく、場所・時期・管理主体によって判断が変わるのが実態です。
目次
海水浴場・遊泳区域の扱い(最も規制が強い)
基本的な考え方
- 遊泳者の安全確保が最優先
- 多くの自治体で、海水浴場の開設期間中は
- 遊泳区域への進入禁止
- 発着(上陸・離岸)の禁止
- 周辺海域での徐行義務
などが定められています。
重要な補足
- これは「国の法律で全国一律に禁止」なのではなく、
自治体条例・海水浴場運営ルールによって強く規制されているという位置づけです。 - 海水浴場の開設期間外であっても、通年で制限を設けている自治体もあります。
実務上の注意点
「遊泳区域のブイの外ならOK」とは限りません。
発着そのものが禁止されているケースが非常に多く、これを見落とすとトラブルになりやすいです。
港湾・漁港・マリーナ周辺
法的な枠組み
- 港湾内や航路周辺では、
- 港則法
- 海上交通安全法
- 海上衝突予防法
などにより、安全航行・見張り・安全な速力が求められます。
実際の運用
- 「港内=自動的にジェットスキー全面禁止」というわけではありません。
- ただし現実には、
- 港湾管理者
- 漁協
- マリーナ管理者
が、発着禁止・航行禁止・ルート指定などの独自ルールを設けている例が多くあります。
実務上の整理
- 法律上は航行できても
- 管理者ルール違反になるケースが非常に多い
→ 結果として「事実上使えない」港湾が多い、という構造です。
自然保護区域・環境保全エリア
- 国立公園、自然公園、干潟、サンゴ礁周辺などでは、
騒音・波浪・排ガス・生態系への影響を理由に、
航行や発着が制限・禁止される場合があります。 - ただし、すべての自然海域で必ず禁止されているわけではありません。
- 条例・公園計画・告示などで指定されているかどうかが判断基準になります。
注意点
現地に看板が無くても、条例上は規制対象というケースはあり得ます。
必ず事前確認が必要です。
河川・湖沼・ダム湖
- 河川や湖沼は、
- 河川法
- 都道府県条例
により管理されており、海よりも規制が厳しい傾向があります。
- 許可制・届出制・航行禁止区域の指定など、運用は水域ごとに大きく異なります。
よくある誤解
- 「ダム湖は全国的に全面禁止」
→ 事例としては多いが、全国一律ではありません。
正確な表現
- 河川・湖沼・ダム湖では
禁止または強い制限が設けられている例が多い - ただし、最終判断は各水域の管理規程次第です。
違反した場合のリスク整理
実際に起こり得るもの
- 条例違反による
- 退去命令
- 過料・罰金
- 管理者からの使用禁止措置
- 悪質・反復の場合の行政対応
保険について(重要な修正点)
- 「禁止区域で事故=必ず保険不適用」とは断定できません。
- 実際には、
- 保険約款
- 違反の内容
- 故意・重過失の有無
などを総合して判断されます。
ただし
- 法令・条例違反があると
保険金支払いで不利になる可能性が高い - 少なくとも「問題なく出る前提」で考えるのは危険です。
実務的に正しい事前確認方法
- 市町村公式サイト
- 「水上オートバイ」「プレジャーボート 規制」で検索
- 港湾管理事務所・漁協
- 管理水域の可否確認
- 地元マリーナ・ショップ
- 条例に書かれない“実運用”を把握している
- 現地確認
- 看板・ブイ・注意表示の確認(ただしこれだけに頼らない)
まとめ
- ジェットスキーの禁止区域は
法律+条例+管理者ルール+時期の組み合わせで決まる - 海水浴場の遊泳区域は事実上最も厳しく制限される
- 港湾・漁港・河川・湖沼は
「法的にOKでも管理者NG」が起きやすい - 保険は「必ず不適用」ではないが、違反は大きなリスク
- 事前確認を前提に、明確に許可された水域を使うのが最も安全
以上、ジェットスキーの禁止区域についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。










