船外機のL足とS足の違いについて

船外機のL足S足の違いは、簡単に言うとシャフト長の違いです。

ここでいう「足」とは、船外機の取り付け部からプロペラ側までの長さの区分を指します。

一般的には、

  • S足:ショートシャフト
  • L足:ロングシャフト

という意味で使われます。

多くの船外機では、S足は15インチ級L足は20インチ級に分類され、L足のほうがS足より約5インチ(約12.7cm)長くなります。

ただし、ここで注意したいのは、この15インチ・20インチという数値はあくまで公称上の区分だという点です。

実際に適合するトランサム高は、メーカーや機種によって異なるため、単純に「S足=38cm」「L足=51cm」と決めつけるのは正確ではありません。

目次

S足とL足は何が違うのか

両者の違いは、単に長さだけではありません。

船に取り付けたときのプロペラの位置走行性能にも大きく関わってきます。

船外機は、船尾の取り付け部分であるトランサムに装着しますが、このトランサムの高さに対して足長が合っていないと、適切な性能を発揮できません。

なぜ足の長さが重要なのか

船外機は、長ければ良い、短ければ扱いやすい、というものではありません。

大切なのは、船の形状やトランサム高に対して適切な長さを選ぶことです。

足長が合っていないと、次のような問題が起こりやすくなります。

短すぎる場合

たとえば、本来L足が必要な船にS足を付けると、プロペラの位置が浅くなりすぎることがあります。

その結果、

  • 波や旋回時に空気を吸いやすくなる
  • エンジン回転だけ上がって前に進みにくくなる
  • 推進力が抜けたような状態になりやすい

といった症状が出ることがあります。

長すぎる場合

逆に、本来S足向けの船にL足を付けると、プロペラが深く入りすぎてしまうことがあります。

その場合は、

  • 水の抵抗が増える
  • 加速や伸びが悪くなる
  • 燃費や操縦感に影響することがある

といった不具合につながる場合があります。

適合の基準は「トランサム高」

S足かL足かを選ぶうえで、最も重要なのは船のトランサム高です。

ただし、ここでいうトランサム高は、単に船尾の高さをざっくり見るのではなく、実際の取り付け位置での寸法を基準に考える必要があります。

また、同じサイズのボートでも、

  • 船底形状
  • 船尾の設計
  • 取り付け位置
  • ブラケットの有無

などによって、適した足長が変わることがあります。

そのため、「小さいボートだからS足」「大きめのボートだからL足」といった決め方は目安にはなっても、最終判断としては不十分です。

プレート位置も重要

船外機の取り付けでは、足長だけでなく、アンチベンチレーションプレートの位置も重要です。

このプレートは、一般には「キャビテーションプレート」と呼ばれることもありますが、メーカー資料ではアンチベンチレーションプレートと表記されることが多くあります。

このプレートは、船底の延長線に対して適正な位置に来る必要があります。

ただし、ここも誤解しやすい点で、必ずしも船底とぴったり同じ高さになるとは限りません

実際には、メーカーが指定する範囲で船底より少し下に来ることが多く、これも機種によって異なります。

つまり、足長の選定は単純に「長い・短い」で判断するのではなく、取り付けたときに適正なプレート位置とプロペラ位置になるかどうかで見る必要があります。

S足とL足の考え方

整理すると、S足とL足の違いは次の通りです。

  • S足:短いシャフト長のモデル。低めのトランサム向け
  • L足:長いシャフト長のモデル。高めのトランサム向け

ただし、これはあくまで基本的な考え方であり、実際の適合はメーカーの仕様表や取扱説明書を確認することが前提です。

購入時・選定時の注意点

船外機を選ぶときは、馬力だけでなく、必ず次の点を確認したいところです。

船のトランサム高

まずは実際の取り付け位置で寸法を確認します。

メーカーの適合情報

ボートメーカー、または船外機メーカーの仕様表や適合表を確認します。

現在付いている船外機の仕様

すでに問題なく使えている船外機があるなら、その足長は有力な判断材料になります。

取り付け後の高さ

実際に取り付けたときに、プレート位置やプロペラ位置が適正になるかも重要です。

まとめ

船外機のL足とS足の違いは、シャフト長の違いです。

一般的には、S足は15インチ級、L足は20インチ級ですが、これはあくまで公称区分であり、実際に合うトランサム高はメーカーや機種によって異なります。

そのため、L足のほうが上位、S足のほうが下位という関係ではありません。

大切なのは、船に合った足長を選ぶことです。

足長が合っていないと、推進性能の低下、水の抵抗増加、空気の吸い込み、操縦性の悪化などにつながることがあります。

最終的には、艇の大きさだけで判断するのではなく、実際の取り付け位置の寸法メーカー指定をもとに選ぶのが基本です。

以上、船外機のL足とS足の違いについてでした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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