モーターボートにはさまざまな種類があり、それぞれのタイプが用途や構造、搭載エンジンの方式などによって分類されます。
以下では、代表的なモーターボートの種類について、構造的特徴や利用シーン、メリット・デメリットを交えて詳しく解説します。
目次
ランナバウト
特徴
- 小型でシンプルなオープンボート。
- 全長5〜7メートル程度が多く、最大で6〜8人乗り。
- 操舵席の前に風防(ウィンドシールド)付き。
- エンジンは船尾に搭載される「船外機」か「船内外機」が主流。
利用シーン
- 日帰りのレジャー、クルージング、釣り、スキーボートなど。
メリット
- 操作が簡単で初心者に向いている。
- 保管しやすく、トレーラーで牽引可能なモデルも多い。
デメリット
- 屋根がないため、天候の変化に弱い。
- 居住スペースがないため、長期の航行には不向き。
キャビンクルーザー
特徴
- キャビン(居住空間)を備えた中型以上のボート。
- ベッド、トイレ、キッチンなどが装備されており、快適なクルージングが可能。
- 全長7〜12メートル以上のモデルが一般的。
利用シーン
- ロングクルージング、家族旅行、マリーナステイ。
メリット
- 長時間の航行や泊まりがけのクルージングに適している。
- 雨風をしのげるため、天候の影響を受けにくい。
デメリット
- サイズが大きく、価格・維持費が高め。
- 操作にある程度の技術が必要。
センターコンソール
特徴
- 操縦席(コンソール)が船体の中央にある設計。
- 船首から船尾までデッキがフラットで、360度移動できる。
- 多くはオープンデッキで、釣りに適したデザイン。
利用シーン
- 海釣り(特にルアーフィッシング)、スポーツフィッシング、マリンスポーツ。
メリット
- 動きやすく、デッキ全体を使える。
- 複数人での釣りにも対応可能。
デメリット
- 屋根やキャビンがないため、日差しや雨対策が必要。
ウォークアラウンド
特徴
- センターコンソールに小型キャビンが付いたような設計。
- 船首と操縦席の間に通路(ウォークアラウンド)がある。
- 一部居住スペースあり。
利用シーン
- 日帰り釣行、1泊2日程度のクルーズ、家族向けレジャー。
メリット
- 釣りとクルージングの両立ができる。
- コンパクトながら寝泊まり可能なキャビン付き。
デメリット
- スペースに限りがあり、本格的な滞在には不十分。
フィッシングボート
特徴
- 釣り専用に設計されたボート。
- 魚探、ロッドホルダー、大型のイケスなどを搭載。
- 小型〜中型サイズが中心。
利用シーン
- 沖釣り、バス釣り、磯周りのライトフィッシング。
メリット
- 操作性や釣りのしやすさに特化。
- コストパフォーマンスが高いモデルも多い。
デメリット
- 居住性はほとんどない。
- 波が高い日には揺れやすいものも。
ポンツーンボート
特徴
- フラットなデッキに浮力体(ポンツーン)を複数設けた構造。
- 安定性が非常に高く、広いスペースを持つ。
- 多人数でのクルージングやパーティー向け。
利用シーン
- 湖・河川でのレジャー、BBQ、カクテルクルーズ。
メリット
- 安定感があり、家族連れや高齢者にも安心。
- デッキスペースが広く快適。
デメリット
- 波に弱く、外洋向きではない。
- スピード性能が低い。
リブボート
特徴
- 固い船底に空気で膨らませるチューブを組み合わせた構造。
- 軽量で波を吸収しやすく、安定性が高い。
- 救助艇や軍用艇としても活躍。
利用シーン
- レスキュー、サポートボート、短距離の輸送。
メリット
- 衝撃に強く、安全性が高い。
- 持ち運びやすく、保管も簡単。
デメリット
- 居住性はない。
- 海が荒れると不快に感じる場合がある。
ジェットボート
特徴
- プロペラではなく、ウォータージェット推進を採用。
- 船体の中で水を吸い込み、後方に噴射して進む。
利用シーン
- 水上スキー、ウェイクボード、スピードクルーズ。
メリット
- 高速で小回りが利く。
- プロペラがないため、安全性が高い。
デメリット
- 浅瀬での砂吸い込みなどトラブルが起きやすい。
- メンテナンスに注意が必要。
まとめ
利用目的 | おすすめのタイプ |
---|---|
手軽なクルージング | ランナバウト、センターコンソール |
家族での宿泊 | キャビンクルーザー、ウォークアラウンド |
本格的な釣り | フィッシングボート、センターコンソール |
湖上でのレジャー | ポンツーンボート |
高速アクティビティ | ジェットボート |
以上、モーターボートの種類についてでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。